理系パパの中学受験始めました

公立高校→旧帝大出身の理系パパによる中学受験奮闘記です。2027年度受験予定

中学受験合格者数はどれだけ水増しされているのか?

↓クリックしてくれるとちょっと嬉しい
にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(本人・親)へ
にほんブログ村

各塾の合格者数を足し合わせると、学校が発表している実際の合格者数を優に超えてしまうというのは皆さん周知の事実だと思います。

この合格者数の水増しは中学受験界隈のよく知られた闇の一つです。

では合格者数はどれだけ水増しされており、我々はどのように対処していけばいいのか検証してみました。

 

合格者数の水増し結果

では早速ですが、どれだけ水増しされているか2024年度最新のデータを用いて確認してみました。

塾は大手4塾としてSAPIX、早稲アカ、四谷大塚日能研を選んでいます。

また、学校のピックアップはリセマムの「首都圏3塾の合格力」を参考にしました。

慶應中等部はまだ2024年度の合格者数が見つからなかった

数多くある塾の中から大手4塾の実績しかピックアップしていませんが、この時点で水増しが凄いことになっています。

本当はここにグノーブルとかエルカミノとか個別指導塾などの合格実績が追加されますので、以下に水増しが顕著なのかがわかるかと思います。

もはや水増しどころか水が駄々洩れ状態ですね(笑)

数としては開成などが目立ちますが、そもそも募集人数が少ない筑駒は何と水増し率55%!

さすがにアピールできる名門校は各塾とも水増ししたいといったところでしょうか。

 

どうして合格者数の水増しが起こるのか?

では、そもそも合格者数の水増しはどうして起こるのでしょうか?

水増しと言っても0から1を生み出すわけではなく(さすがにそう信じている)、一人の生徒が複数の塾に在籍することが要因となります。

例えば低学年から5年生までA塾に通っていて、最後の一年間だけB塾に通い始めた生徒の合格実績はどう割り振るべきでしょうか?

または基本はC塾に通っていて、XX特訓だけD塾の力を借りた生徒の場合は?

塾の在籍の基準が明確でないため、合格実績を良く見せたい各塾の意思と相まって合格者数の水増しが発生するのです。

上記の事象だけでは水増しと言う表現は強すぎますが、本当の水増し疑惑も払しょくできていないため今回はこの表現で進めていきます。

 

各塾の在籍の定義は?

それでは各塾の在籍の定義を確認し、水増しできる余地を探ってみました。

SAPIXは?

  • 継続的かつ1月まで在籍した生徒のみ
  • テスト生や各種講習生などは含まれない

SAPIXは比較的しっかりとした定義になっています。

継続的と言うのは少し解釈幅がありますが、少なくとも1月まで在籍した生徒のみカウントされています。

また気になっていたSS特訓ですが、文面を見る限りは実績に反映しそうです。

つまり普段は別の塾に通っていてSS特訓のみを受講した生徒でもSAPIXの合格実績としてカウントするということです。

 

早稲田アカデミーは?

  • 早稲アカグループの生徒
  • 受験直前期まで継続的に在籍した生徒のみ
  • 夏季集中特訓・正月特訓・その他選択講座のみの生徒は含まれない

まず自分が知らなかったのは早稲アカの合格実績は早稲アカ単体ではなく、早稲アカグループ総数のものということです。

最難関専門塾としてSPICAなんてものがあり、ここだけで開成の合格者数65名を稼いでいるようです。

ちなみにSPICAを差し引くと早稲アカ単体では少なくとも81名以下となり、四谷大塚より悪いということで一気に見栄えが悪くなったりします。

そしてこちらも気になっていた「NN志望校別コース」ですが、文面を見る限りは実績に反映しそうです。

つまり普段は別の塾に通っていてNNのみを受講した生徒でも早稲アカの合格実績としてカウントするということです。

 

四谷大塚は?

  • 四谷大塚ネットワークの生徒
  • 上記ネットワークに継続的に在籍し、教材及び教育サービスで学習した生徒が対象
  • 講習生や公開テスト生は含まれない

早稲アカと同様に四谷大塚も単体と言うよりはネットワークの総数になっています。

が、難関専門塾で数を荒稼ぎしているというようなことはなさそうでした。

また、これまでと違って継続的に在籍していればいいことになっていました。

ですので、例えば4年生時に四谷大塚に在籍し、5年生以降はSAPIXに転塾したとしてもダブルカウントされている可能性もありそうです。

 

日能研は?

  • 日能研で学び続けた生徒
  • 単価生・特別授業生・各期間講習生・テスト生は含まれない

日能研はホームページ上はっきりとした定義が見つかりませんでしたが、各校舎ごとの教室案内を見ると上記のような記載がありました。

基本的には継続的に在籍していればカウントされることになりそうです。

 

まとめ

今回は中学受験の闇の一つである合格者数の水増しについて書いてみました。

結論から言うと塾の在籍の基準が明確でないため、合格実績を良く見せたい各塾の意思と相まって合格者数の水増しが発生していました。

我々としては無闇に各塾の合格者数だけを比較するのではなく、実際に説明会などに参加して子供に適した塾を選んだ方が良さそうです。

 

今回改めて検証してみると、やはり特待制度がある早稲アカの合格実績が個人的には一番怪しい。。

NN志望校別コース 学校別合格判定模試 小6 | オープン模試・テスト | 中学受験の進学塾・学習塾なら早稲田アカデミー

↓引用:早稲アカホームページ

NN模試の真の成績優秀者を特待生(無料か半額)としてNNに誘導し、合格者数をかさ上げするワークフローをがっつりと組んでいそうです。

というか、そのようにNNに誘導されたブログがちらほら見つかるんだけど。。。

このシステムの優秀なところはSAPIXを始めとした他の塾だけでなく、個別指導塾やパパママ塾の天才児なども青田買い出来る可能性を秘めているところです。

以前SAPIXと早稲アカの合格率を比較した際に偏差値70以上の超高偏差値帯は早稲アカがむしろSAPIXに近づいており原因が不明でしたが、今回の検証で何となく理由が見えてきたような気がしました。

k-e-n-j-i.hatenablog.com

 

では理系パパでした。