こんにちは、理系パパです。
以前合格数ではなく合格率も重要な指針であるというお話をしました。
それではSAPIXの開成中学の合格数が多いことは分かっていますが、合格率はどうなのでしょうか?
また、ほかの塾はいったいどのくらいなのでしょうか?
今回は手元にある冊子を元にSAPIX V.S. 早稲田アカデミー偏差値別合格率対決をやってみました。
ちょっと面白い結果になりました。
- 【前提】合格率を出すためには在籍者数を把握する必要あり
- 【前提】資料請求すると該当校舎の合格者数とともに在籍者数が明記されている
- 前提条件まとめ
- SAPIX V.S. 早稲田アカデミー偏差値別合格率対決の結果は?
- まとめ
【前提】合格率を出すためには在籍者数を把握する必要あり
まず合格率[%]=合格者数[人] / 在籍者数[人] * 100[-]なので、在籍者数を把握する必要があります。
ただこの在籍者数が本当に見つからない!
SAPIXだけは堂々と在籍者数を載せていますが、他はあまり見つかりませんでした。
噂ではXXX特訓や夏期講習に参加しただけの生徒の結果も合格実績に含めているとのこと。
少なくとも各塾が発表している合格者数を足すと実際の合格者数を優に超えることは事実のようです。
中学受験の闇を垣間見た気がしました。
【前提】資料請求すると該当校舎の合格者数とともに在籍者数が明記されている
一方で資料請求すると該当校舎の合格者数とともに在籍者数が明記された紙が入っていました。
↓こんな感じの資料が送られてきます。写真適当でスミマセン
つまり該当校舎に対する合格率なら算出することが可能です。
前提条件まとめ
このような制約などを鑑み、以下が前提条件となります。
・理系パパ家(東京都23区外)近くにあるSAPIX V.S 早稲田アカデミー偏差値別合格率対決
→あくまでもある地域の結果として見てほしい
・XXX特訓、夏期講習に参加しただけでも合格実績に含まれている可能性あり
→合格率の高さではなく、傾向を見てほしい(傾向ですらちょっと疑う必要あり)
・一つの学校に複数の偏差値がある場合は低い方を採用
→例えば男子58、女子60だったとしたら低い方の55~59の偏差値帯に配置
つまり、多少エンタメチックに見てほしいということになります。
SAPIX V.S. 早稲田アカデミー偏差値別合格率対決の結果は?
早速結果です。
サンプル数が少ないにしても正規分布からはかなり外れた形になっています。
しかしよくよく見てみると、埼玉県の1月入試、いわゆる「お試し受験」の合格者数が傾向を変えていることに気づきました。
例えば御三家に合格するようなレベルの人もお試し受験として多くの生徒が栄東を受けており、その結果として該当の偏差値帯の合格率が極端に上がっているのが明らかに見て取れるといったようなことです。
そこでお試し受験と思われる合格実績を除外し、再度プロットしたのが以下になります。
これでもサンプル数が少ないためか正規分布からは外れていますが、少なくとも傾向は見て取れるようになったのではと思います。
まずぱっとみて気づくこと。
SAPIXは早稲田アカデミーに比べ高偏差値帯の合格率が上昇しているだけでなく、低偏差値帯の合格率も低くなっています。
つまり偏差値が高ぶれしているような傾向ですね。
SAPIXは思った以上に凄い塾かもしれません。
SAPIX偏差値50をキープしておけば世間一般でいうところの「結構いい中学」に合格する可能性が高いと言えそうです。
SAPIX偏差値50をキープできるかはまた別の話ですが。。
SAPIXやはりすごいなーと思う一方でもう一つ面白い結果に気づきました。
超高偏差値帯の70以上になると早稲田アカデミーの合格率はむしろ上昇しSAPIXに近づいているのです。
偏差値70以上というのは御三家を通り越して中学受験の最難関校のみが該当します。
例えば開成中学は72ですが、麻布は68、武蔵は65です。
ここら辺は早稲田アカデミーの面目躍如といったところでしょうか。
まとめ
皆さんはSAPIXはどのような塾だと思っていますでしょうか?
私はSAPIXは御三家をはじめとした難関校に特化した塾という認識でしたので、比較的低偏差値帯の合格実績は実は塾平均と変わらないのではと勘ぐっていました。
理系的な観点を度外視すれば以下のようなふるまいですね。
しかし今回の検討結果に限ってはSAPIXに在籍している生徒の全員の偏差値が高ぶれしていました。
もちろんここで勘違いしてはいけないのが、偏差値が高ぶれしているイコール塾が優れているというわけでは決してないということです。
在籍している生徒の頭がもともと良く、結果として偏差値が高ぶれしている可能性も十分に考えられるのです(現にSAPIXには入塾テストに合格しないと入れない)。
一方で超高偏差値帯(偏差値70以上)は早稲田アカデミーの合格率がSAPIXに近づいているといったようなユニークな振る舞いもあり、ここら辺は更なる調査が必要かもしれません。
今回の検討はちょっと面白かったので、別の機会に日能研の資料請求をして3つの塾で比較してみたいと思います。