私は覚えるのが苦手です。
そのまま理系に逃げたので、どう復習すれば記憶に定着しやすいのかいまだにわかっていません。
しかし中学受験で効率的なスケジュールを立てるためには復習のメカニズムを知る必要があります。
そこで今回は中学受験における最適な復習のタイミングを調査してみました。
短期記憶と長期記憶
記憶は大きく分けて短期記憶と長期記憶に分類されます。
短期記憶は数秒から数分間の一時的な記憶で、長期記憶は長期間保存できる記憶です。
パソコンに例えるとRAMが短期記憶、HDDが長期記憶と言えます。
中学受験において「出来る」状態になるためにはこの長期記憶に情報を格納させる必要があることは明白です。
エビングハウスの忘却曲線
エビングハウスの忘却曲線とは時間の経過と記憶の関係を表したものです。
よく縦軸を覚えている割合[%]と記載しているブログもありますが、実際は節約率[%]となります。
節約率とは再び記憶するまでに必要な時間(回数)をどれくらい節約できたかを表す割合です。
最初覚えるのに10分かかり1日後に覚えなおすのに6分かかった場合、節約率は(10-6)/10*100 = 40%となります。
この忘却曲線からわかることは以下です。
- 人は忘れることが当たり前(たった1日で34%)
- 記憶の定着には復習が必須
- 1回目より2回目のほうが記憶に定着しやすい
- 2回より3回、4回と繰り返し復習した方がより記憶に定着しやすいことが示唆される
ここで人は忘れることが当たり前であり、長期記憶に情報を格納するためには繰り返し復習することが必須であるということがわかってきました。
また違う観点から言及すると、「この問題はこの前やったばかりでしょ?何で出来ないの!?」と叱責するのは愚の骨頂ということも分かります。
最適な復習のタイミングは?
実は復習のタイミングに関し確固たる理論や研究成果はあまり見つかりませんでした。
一応カナダのウォータールー大学において復習のタイミングは一日後、一週間後、一か月後が望ましいとされている記事が見つかりましたが、タイミングや回数の比較検証は行われていないように見えました。つまり、そこまで意味のある数値ではないということです。
言い換えると確固たる理論が確立されていないためにネット上や書籍において様々な復習方法が提案されているとも言えます。
ただ人は忘れることが当たり前と考えると、復習の「深さ」と同じくらい「回数」が重要であるのは間違いありません。
効率的に復習の回数を増やす方法としては、やはり「出来ない問題に絞って何回も繰り返す」ことが理にかなっていると思います。
「出来るまで繰り返す」というシンプルなルールで記憶の定着度に合わせて繰り返し回数を調整できるため、画一的に回数を設定するより時間が短くてすみます。
しかしこれだけでは一週間はまだしも一か月、またはそれ以上の中長期な繰り返し復習のタイミングは確保できていません。
中長期的な復習のスケジュールを組むのは結構大変だよなーと考えていたところ、そもそもSAPIXはこの重要性を認識していました。
↓引用:SAPIXホームページ
まさにSAPIXは親の努力だけでは厳しい(?)中長期的な繰り返し学習をカリキュラムに取り入れていたのです。
というわけで私は以下のコンセプトで復習を進めることにしました。
- 短期的な復習は親のフォローで「出来るまで繰り返す」作戦
- 中長期的な復習はSAPIXのカリキュラムにおんぶにだっこ作戦
正直まともな復習を始めたばかりで中長期的な観点は皆無だったのですが、ここに労力を割くのは思い切ってやめようと思います(笑)
まとめ
今回は「中学受験における最適な復習のタイミングとは?」と題し記憶に定着しやすい復習タイミングについて調査してみました。
最適な復習のタイミングは残念ながら今でも確固たる理論や研究成果は存在せず、であるがゆえに様々な復習方法が提案されているということがわかりました。
一方でエビングハウスの忘却曲線で繰り返し学習が重要であると示唆されたなか、SAPIXはこれをカリキュラムそのものに取り入れていることも分かりました。
私としては中長期的な復習はSAPIXに任せ、短期的な復習は出来るまで繰り返すことで対応していきたいと思います。
では理系パパでした。